最大の転機は大学入学

 

■常に学年1,2位

小学校時代、中学時代と常に成績は学年1位か2位。

運動会、陸上競技大会も短距離走なら1位か2位。

部活は小中と剣道部。

小学校の時は、近所の剣道場に習いに行っていたが、道場主(館長)の息子を差し置いてキャプテンに。

中学の剣道部でも、実力上位の同級生ではなく僕がキャプテン。

勉強した記憶は中学校2年生まで(結構頑張ったかな?)。

以降はその時の貯金のみで生きてきた感じ。

それでも中学3年の中間テストでは、主要5教科プラス2教科の計7教科で100点を獲得。

そりゃ天狗にもなる。

 

小学校高学年では既に数えるほどしか友達はいない。

遊び相手は近所の年上の人達ばかり。

それすら偉そうな態度で接していたため、

ある時からは一人遊びのみ。キン消しで一人遊び。壁にボールをぶつけて一人遊び。。。

中学校に入っても友達は先輩ともう一人の嫌われ者同級生。

そんな感じだから、気に入らないことがあると基本暴力で解決。

でも成績は学年1位。

学校の先生ももてあまし気味。当り前か・・・

 

中学3年の時、理科のテストが70点くらいだったことがあった(正確には、自己採点で70点)。

これまで、テストでは基本95点以上。

70点以下は小学1年生以来?

僕の親はいわゆる教育ママではないけれど、毎回毎回テストの点が良いものだから、

完全に期待してしまって。

怒られるわけじゃないけど、70点って言うのが怖くて。

日曜の夕方、学校の職員室に忍び込んでテストを改ざん。

引き戸の中心にあるポスト口に、アサガオの弦が巻きつく棒を差し込んで、ロック解除。

完全に犯罪です。

当然翌日にバレて親呼び出し(先生がテストの点数を記入している名簿まで気が回らずあっけなく御用。

家では本当に良い子で通していたため、親も驚いて泣いて、大変でした。

 

そんなことは何の影響もなく、推薦で地区の進学校に入学。

さすがに回りのレベルが高く、入学当初の定期試験では学年7位。

まあ、少し頑張ればまた定位置(1位)に行けるわ、と安易に考え、勉強に割く時間はほぼゼロに。

その代り、初めて同級生の友達ができた。

「勉強だけが学生の本分じゃない」「友達と遊ぶこと、友達を大切にすることも大切な勉強」などと御託を並べて親に反抗。

その頃には剣道からも卒業して、友達の家に入り浸り

・寝っころがりながら勉強する方法。

・漫画の内容から勉強する方法。

・・・それだけにも関わらず僕は成績良かった・・・と本来なら言いたい所だが、世の中それ程甘くはない。

所詮こんな方法では、学校の勉強ができるようにはならない。

寝っころがって勉強をしていては、1時間後には確実に眠りにつく。

漫画から勉強してもその内容がテストに直ぐに出るわけでもない。

結果、小学校の時、テストはいつも中途半端に70点台。勉強面では一切これといっすごいという結果は残せていない。両親からは「何でお前は100点取れないんだ」といつも怒られていた記憶がある。

他には何をやっていたのかと言うと、当時習っていたピアノと習字と水泳。大して上手くも無いサッカー。

どれも親からやらされていたものなので、特に好きだったというわけでもなく、ただ単に何も考えずに続けていた。。

しかし、そんなごくごく平凡な小学生だった僕にも、周りのクラスメートに決して負けないことがあった。

それは、「ビックリマンシール」など、学校で流行っているものを一早く全種類集めること。

そして強く高性能な「BBガン」を、周りのみんなが買えない場所から入手してくることだった。

 

■「ビックリマンシール」の集め方

僕がこだわり続けていたこと。当時、学校で流行ったものは必ずといってよいほど、全種類集めて綺麗にファイリングをしていた。

入手方法は、普通に駄菓子屋やスーパーで金にものをいわせて買い集めること ではない。

まさに手段を選ばず集めていた。

例えば「わらしべ長者」のように、人との交換と交渉を繰り返しながら、全ての種類を集めるような。

当時クラスで爆発的に流行していたものの一つに、「ビックリマンシール」があった。

この「ビックリマンシール」は、一つ30円の「ビックリマンチョコ」を購入すると、おまけでついてくるシールだ。

「ヘッド」といわれるレアシール

「天使」といわれる、当たるとうれしいシール

「お守り」といわれる、当たったらちょっとだけ今日は良いことがありそうだと感じるシール

そして当たるとブルーな気分に浸れる「悪魔」シール

この様に「ビックリマンシール」には大きく4種類あった。

巷では、あまりにもこのシールの流行が白熱したがあまり、しまいには、子供たちが「ビックリマンチョコ」をまとめ買いし、シールだけ入手。

事もあろうに、本来メインであるはずの「チョコウェハース」は、全て捨ててしまうという痛い社会現象が巻き起こったほどだった。

 

■シール収集の分野にて英雄を目指す

僕が流行ものには目がなかった理由。

それは、普段大して目立った特技も無い僕が、英雄になれてしまうからだ。

当然、社会的に大ヒットした「ビックリマンシール」においては、英雄になろうと必死だった。

僕が他のクラスメイトたちとちょっと違ったのは、お金にものを言わせて「ビックリマンシール」を集めるのではなく、「わらしべ長者」のように人との交換と交渉を繰り返しながら、誰よりも早く全てのシールを集めていったこと。

その手段を明かすと、

孔明の「ビックリマンシール」を全種収集した方法

・ビックリマンチョコに興味を持っていない人から、できるだけ多くただでもらう。

・ビックリマンチョコに興味をもっていない人から、価値の無いシールと価値のあるシールを等枚数交換する。

・自分のダブり「ヘッドシール」を相手が欲しがっていた場合、理不尽ともいえる程の枚数と交換してあげる。

実は、この方法を繰り返していただけ。ただし、徹底して何回も繰り返していたが。もはや執念。

 

■興味の無い人から手に入れる

当時の僕は既に、ある種の「原理・原則」のようなものに気づいていたのかもしれない。

いくら大流行しているものとはいえ、全員が熱狂しているわけではなく、クラスの中にはただなんとなくブームに乗って、「ビックリマンチョコ」を購入。シールを何となく持っているだけの子が必ずいるということを。

そしてその子からなら、簡単に自分の目当てのものを手に入れることができる可能性が高いことを。

だから、常に、広く薄っぺらく、顔見知り程度の友達をとにかくまず増やす。

「ビックリマンシール」に興味を持っていないけど、なんとなく持っているだけの子を探し出す。

「対象」を見つけた場合、僕がが「ビックリマンシール」目的なのを、悟られないようにしながら近づく。

そして、通常では考えられない程、こちらにとって良い交換条件で、僕の欲しい「ビックリマンシールを入手していたのだ。

時には、まったく交換もなしに、ただでもらえることもある。

純粋に「チョコウェハース」が好きなだけの子が(そういう子に限って「ヘッドシール」の引きが強かったりするのが不思議)。

これをただひたすら、マシーン(機械)の様に繰り返していたのだ。

 

世の中不思議なもの。

好きで集めている子たちからは、相当高くつく交換条件をこちら側がのまない限り、こちらが欲しいものは交換してくれない。

けれど、1%の確率でしか存在しないようなレア「ヘッドシール」も、あまり興味を持っていない子たちからは、いとも簡単に入手することができてしまうのだから。

数枚、たったの数枚。そうしてレア「ヘッドシール」をゲットできたら、後は簡単。もう「ビックリマンシール」のその弾はコンプリートしたも同然。

自分が持っているダブり「ヘッドシール」を、それを心から欲しがっている、価値が分かっている子を見つけて、こちらが圧倒的に有利な交換条件で交換してしまうだけなのだから。

たった1枚のレア「ヘッドシール」と、自分が欲しいシール根こそぎ全部とを、交換してしまうのだ。

 

このような方法で、僕は誰よりも早く、当時大人気の「ビックリマンシール」を、新しい弾(シリーズ)が出る度に、クラスメイトの誰よりも早く全種揃え、尊敬の眼差しを浴び続けていた。

ちなみに僕は1弾から14弾まで、全種集めた。

いまだに実家には「ヘッドシール」と言われるレアシールだけを全種ファイリングしたままの状態で保管済み。

「ビックリマンシール」はほんの一例。他にも当時流行したコレクションものを、今でも実家に保管している。

 

■高性能「BBガン」

僕が小学校3年生から6年生までの期間、学校中で大流行していたのは、「BB弾」と言われる弾を発射できる、ガスガン・エアーガン(以後「BBガン」)だった。

近くのマンション、空き地や河川敷。そして山の中。と、チームに分かれての打ち合いは危険だったにも関わらず、小学生だった僕たちにとっては本当にエキサイティングな遊びだった。

この「BBガン」の対戦おいて重要なことは、いかに強く高性能な「BBガン」を持っている仲間を集められるかということ。

そのため、この強く高性能な「BBガン」を持っている子は自然と、「仲間」としての価値が高まる。

仲間を簡単に集められるし、仲間として指名を受けやすいという世界観が当時あった。

強く高性能な「BBガン」を持つことは、「けんかが強い」と同じ位の称号と名誉を、手に入れることができるのだ。

けれども、この強く高性能な「BBガン」というのは、イコール、「より危険」だということ。

近所のデパートや、おもちゃ屋での入手は困難。しかも値段が高い。

・安全性の関係上売っている店が少ない、近くにない

・高額

この2つの難関を越え、強く高性能な「BBガン」を持つ者だけが、「英雄」としての称号を得られるのだ。

妥協した者は、「英雄」の下僕(げぼく)となり続ける事に、甘んじなければならないのである。

 

■「BBガン」で英雄になるべく

当時の僕は、そんな下僕の状態にいながら楽しんで遊べるほど、人間できてはいなかった。

小学3年生で「BBガン」の世界に足を踏み込むが。

すぐに周りで「英雄」とされる者が、なぜ「英雄」でありえるかの種明かしに気づきく。

そして「僕も英雄になってやる!」心に決めた。

まず、本屋に行き、大人用の「BBガン」の本を徹底的に立ち読み開始。

「店舗広告欄」に乗っている「BBガン」専門店の、電話番号と住所を、片っ端から店の人に注意されるかとちょっと気になりながらも、不敵な笑みを浮かべながらメモ帳に書き写していた。

新刊が出版されているのを見つけた時には、必ず全ての「店舗広告欄」に目を通す。

渋谷、新宿、横浜・・・いろいろある店舗。当時小学生3年生だったが、一人で「東急東横線」に乗り込み足を使っていろいろ店舗を確認。

そして、「軍資金」にも目安がついた段階で、いよいよ強く高性能な「BBガン」を手に入れようと決断。

最終的に大人の愛好家たちから、カリスマショップとされている、渋谷のとある「BBガン」専門店に的を絞る。

けれどもここで問題が。

僕が調べ選んだお店は、こだわりの専門店。

店内には大人の愛好家だけが入り浸っている。

子供どころか、「ライトユーザー」さえも寄せ付けない雰囲気。

小学3年生の僕がひょこひょこ行っても、「BBガン」を売ってくれないだけでなく、お店に入れさせてもくれない。

その店内に、強く高性能な「BBガン」が不敵な黒光りを見せながら、陳列されているのがウィンドウからのぞけるにもかかわらず・・・。

 

以前、一度だけ、普通に入ろうとしたが駄目だった。

にも関わらず、その日僕は、再びそのこだわりの専門店へ。

店についてから、まるで来るものを拒絶しているかの様な雰囲気を漂わす門の前に立ち。

今度は、どうやったら店内に入り、お目当ての「BBガン」を購入できるかを必死に考えた。

大人の人と一緒なら大丈夫なのだが、僕の両親には内緒。

平日から、わざわざ渋谷の「BBガン」専門店に、一緒に言ってくれるような大人の知り合いもいない。

そんな窮地に立たされた中、ひらめいたのが、その専門店に入ろうとしている大人、もしくは出てきた大人に頼み、店内に一緒に入ってもらう事。

その大人にお金を預け、僕の代わりに「BBガン」を購入してもらうという事だった。

 

■見知らぬ大人へのお願い

こだわりの「BBガン」専門店に出入りする大人は、「BBガン」を心から愛する愛好家のみ。

大人なのに、平日に「BBガン」専門店に入り浸っているのだからある意味当然だ。

そんな中、僕が勇気を振り絞り実行したこと・・・。

店内に入ろうとした大人を見つけ、話しかけ、

「あのね。ちょっとお願いがあるんですけれど・・・。」

悲しそうな、かつ真剣な眼差しで話しかけ、次の様なことを必死に説明するのだ。

▽僕が今、地元で置かれている立場:

今僕は、弱い「BBガン」しか持っておらず、強く高性能な「BBガン」を手に入れることができないと、対戦のときに仲間はずれにされたり、いじめられたりしてしまうこと。

▽お店に来た理由:

子供では入れないということは重々承知。
けれども、強く高性能な「BBガン」は、ここでしか購入することができない。

このお店に入れるだけでも光栄。

加えて、もしこの専門店で「BBガン」を購入できたら、本当に幸せだということ。

▽おじさんに話しかけた理由:

直感であなたなら僕のことを理解してくれると感じた。

プロの大人の目で僕が間違えたものを選ばないよう、アドバイスして欲しかった。

 

一生懸命説明した。

元々専門店に出入りしている愛好家は、普通の大人よりも、「BBガン」に関してはとても理解がある。

幸運にも、最初の1人目で、快くの僕のお願いを引き受けてくれた。

こうして、僕が望む「BBガン」を無事入手することに成功したのである。

その後も、専門店に入りたい時。「BBガン」やその周辺商材を購入する時は、同じ手を何度か使った。

ほとんどの場合快く協力してくれた。

更には、一緒に店内に入ってくれただけでなく、入念にかつ得意げに「BBガン」に関して、様々なアドバイスをしてくれたのだ。

 

■「BBガン」により英雄の称号を得る。

こうして僕は、強く高性能な「BBガン」とその周辺パーツ類を手に入れ、周囲から一目おかれる存在になることに成功した。

小学校3〜4年生ながらも、小学校6年生からも恐れられる存在となることに成功したのだ。

他の小学生たちが、安価な「エアBBガン」を単発で「パンっ」と撃ってくる中、僕は大型の「BBガン」を脇下に抱え、「ババババババババっ」流すように弾をばら撒いていたのだから当然ともいえる。

軍資金はどうしたかって?

その点についてはあまり詳しく話したくないけれど、「ビックリマン」のダブりレア「ヘッドシール」を友達に売りさばいたり、学校で必要なものを購入するときに、多めに親に金額を申告して、おつりをちょろまかしたり、両親共働きであることを利用して、親が隠していた金を「万単位」で勝手に持っていったり・・・と。

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